Tech Manageによるブログ
巨大DNA分子のサイズ分析法
2022/05/25 18:22 - コメント
DNA分子を外力により伸長し、再び戻るまでの緩和時間を測定することに基づく新しい方法を開発した。緩和時間は分子数に依存することが報告されており、緩和時間から分子サイズを同定することは、微量サンプルでの解析や解析の前処理、解析時間の短縮が期待される。本デバイスにおいて、DNA分子はマイクロ流路中でランダムコイル状の形態となっているが、電圧印加によりナノスリットを通らせ、分子を一次構造に引き延ばし、電圧印加を止めた際にそれが再びランダムコイル状に戻るまでの緩和時間を光学顕微鏡観察により測定する。
ピエゾ素材を用いた、超高精度な表面補正機能を持つ、X線顕微鏡ミラー
2022/04/20 16:12 - コメント
松山准教授が提案する技術は、ピエゾ素材(圧電素材)を用いて表面形状を調整することができる、X線顕微鏡向けX線ミラー素子である。 松山先生が提案する全く新しく、非常に優れたアイディアは、ニオブ酸リチウムというピエゾ素材の単結晶をミラーの基板として用いる、という点にある。
高純度イオン液体合成装置 オンデマンド・小ロット/多品種供給が可能に
2022/04/08 15:17 - コメント
- 副生成物、水以外の除去物質が生じない新たな合成プロセス
- 純度>98%(98.8% BMIM+NO3-)、アニオン・カチオン両ソースの変換率は平均99%
- 3種類のカチオンと5つの陰イオンで9種のイオン液体合成が実施済み
陽イオンと陰イオンの組み合わせからなり、常温で液体である「イオン液体」は、水、有機溶媒に続く第3の溶媒といわれ、化学反応や分離の場、熱媒体、電池内部液などへの応用が進められているが、イオン液体(C+A-)の合成は、水や沈殿を生成する陰イオン(OH-やCl-など)や陽イオン(H+やAg+など)を対イオンとした2つの原料物質(たとえばC+Cl-とAg+A-)を用意し反応させる必要が...
持続発展可能な社会の構築へむけた、粒子制御・循環にフォーカスした高効率・低コストエネルギープロセスの共同研究
2022/04/07 11:42 - コメント
群馬大学 野田玲治 准教授は、化学工学の研究者であり、特に循環流動層における粒子の循環を制御したり、新たなプラントシステムを設計することにより、より効率的で低コストなエネルギープロセスの開発にフォーカスした研究を行っている。
研究内容①「3室内部循環型流動層」
本研究者が独自に研究開発した新しい方式の循環型流動層であり、複数のリアクターをカップリングさせることにより、省エネで効率的なシステムとして期待される。研究者らは本システムを使用し、タールと水素を並産させるバイマスエネルギー変換システムを開発している。
半導体バンドベンディングを精密に測定可能とするケルビンプローブフォース顕微鏡
2022/03/17 12:31 - コメント
- 半導体バンドベンディングを精密に測定可能とするケルビンプローブフォース顕微鏡
- マイクロ秒スケールで生じる電荷移動の影響をうけず、精密な表面電位測定が可能。
- 時間分解能の向上により、1サンプルあたりの測定速度が向上。
- 従来測定が不正確であった、半導体素子の動作周波数帯におけるバンドベンディングを精密に測定できる。実証実験済。
麦類赤カビ病のカビ毒簡易検査キット
2022/03/17 11:56 - コメント
- これまで特異的抗体がなかったNIVに対して特異的に反応する世界初のモノクローナル抗体
- NIVを含むトリコテセン系カビ毒を網羅的に検出できる簡易迅速検査キットを構築可能
赤カビ病菌であるFusarium graminearumが産生するDONやNIVは麦類を汚染し、これを摂取したヒトや家畜に健康被害をもたらすことが知られている。
DONおよびNIVは、農林水産省や世界保健機構(WHO)によってリスク管理が必要なかび毒に挙げられており、簡易免疫測定法による生産現場での迅速検出が求められている。
DON を対象としたイムノアッセイキットは市販されており検査規格が定められている。
一方で、NIVの毒性はDON...
ガラス・プラスチックを基板とする大面積InGaAs赤外線センサ製造技術
2022/03/08 15:14 - コメント
- サファイア基板を使わずにガラスや耐熱プラスチックを基板にでき、製造コストが下がる。
- 成膜面積の制約が少ないため、大面積イメージセンサ用途に有用
赤外光センサの素材としてInGaAsがあり、赤外線カメラとして普及している。
InGaAsは、一般にサファイア基板で製造されているが、この基板はコストが高いとされている。これに対して、ガラス基板を用いた製造手法も報告されているが、十分な品質の膜が得られているとは言いがたい。
筑波大学数理物質系所属の都甲薫准教授は、前述の課題を解決する、ガラス基板を使った高品質なInGaAs薄膜製造技術を開発した。その手法は以下の通りである。
- ガラス基板上に、AlやAuからな...
生食可能なスプラウト玄米
2022/02/25 16:18 - コメント
玄米や胚芽米を全長25mm以上もしくは種子の5倍以上の長さまで生育させた発芽野菜 第一葉が展開しており,第三葉が展開する前の状態である(伸びすぎると葉が硬くなる) 根が15 mm未満もしくは種子の3倍未満である(根が長いと食感が悪い) 生食、または熱水中で数分加熱してから食することが可能
超臨界流体による有機物(脂溶性)の高感度質量分析
2022/02/21 11:49 - コメント
SFE/SFCとPTR イオン化質量分析とを組み合わせたSFC/SFE-PTRイオン化質量分析は、①超臨界流体中の溶質を、閉じた真空空間に直接に開放し溶質分子をイオン化するため、極めて単純な機構でイオン源が構成でき、②溶媒として用いる二酸化炭素がイオン化されないため目的物質の質量分析を邪魔しない、というメリットがあり、物質によっては従来の1000倍の感度で検出できる。
シリコン導波路デバイスの内部構造の品質検査法
2022/02/04 15:09 - コメント
- 非線形スペクトル変化を用いて、シリコン導波路デバイスの構造モデリングができる。
- プローブ光パルスのスペクトルデータとシミュレーションとの一致度から構造推定を行う。
- 長尺方向の微小空間ごとに分割して解析することで、分割した区画ごとに推定が可能。
自立発電可能な三次電池
2022/01/19 09:37 - コメント
- 電位の温度係数が異なる部材を電極として組合せることで、電池セル全体の温度変化により発電が可能
- 電極部材の調整によりさらなる起電力の向上が可能
- 特殊な材料や工程を用いないため、既存の二次電池設備を活用して、新規の投資を抑えた製造が可能
- 自立型IoTセンサーの駆動に必要な電力供給を可能なとする、昇圧回路を応用した回路構成(数十mVから数Vへ昇圧)を考案済
胆管がんの新規標的:NF-κB inducing kinase
2022/01/14 10:38 - コメント
- 初めて明らかにされた胆管細胞がんの起源と腫瘍への分化転換メカニズムに基づく分子標的治療
- 悪性度が高いTraf3 low/NIK high型の胆管がんに対してバイオマーカーと組み合わせた治療開発も可能
胆管細胞がんは、原発性肝がんの約15%を占めているものの、進行してから見つかることが多く、予後不良である。
胆管がんの治療薬で承認されているものは殺細胞性の抗がん剤のみであり、分子標的薬の開発が求められている。
分子標的薬の開発において発症機序の解明が必須であるが、胆管がんの起源については、肝臓内に存在する肝内胆管細胞、成熟肝細胞、肝前駆細胞、などが提唱されているものの明確な結論が出ていない。
本発明者...
Ga-68高速分離精製から薬剤自動合成が可能な装置共同開発・共同研究のご提案
2021/12/13 13:52 - コメント
- 従来法の1/10-1/3の処理時間
- 完全クローズドなフロープロセスで分離精製、濃縮から薬剤合成までが自動化可能
- 収率Ga>99%
- 除去金属Znの回収、リサイクルも可能
難溶性結晶化合物の乾式ナノ粒子化技術
2021/12/09 18:11 - コメント
- 水中で不安定な化合物にも適用可能
- 錠剤にする際の乾燥工程が不要
- 結晶ナノ粒子であるためアモルファスよりも安定
- 既存の二軸extruder装置を用いて製造可能
アルミ合金とCFRPの摩擦重ねスポット接合
2021/12/03 11:25 - コメント
- 金属と樹脂系材料との接合において、従来以上に強固な摩擦重ねスポット接合が実現できる。
- 200kgf以下の低い加圧でも強固に接合可能であり、接合装置を軽量・小型化することができる。
- ハンディな接合装置に適用することで、利用される現場の拡大が期待できる。
マクロファージ上の糖タンパク質受容体を標的としたアレルギー性皮膚炎の新規治療コンセプト
2021/10/05 13:02 - コメント
- ステロイド抵抗性、IgE非依存型、原因不明の皮膚炎に対する新規治療薬の開発が期待される
- ダニによるアレルギー性喘息やアトピー性皮膚炎の発症メカニズムに即した新規治療薬
ハウスダストマイト(HDM)は、喘息やアトピー性皮膚炎(AD)など、さまざまな疾患に関連するアレルゲンであり、ADの原因の約8割はHDMといわれている。
発明者らは、NC/Ngaマウス系統が、HDMに反応して重篤なADを発症する原因として、C型レクチン受容体Clec10aの変異を同定し、HDMが媒介する皮膚炎のメカニズムを明らかにした(図)。
HDMによる皮膚炎は、TLR4を介した炎症反応によって引き起こされ、ヒトではAsialogl...
極めて安定性の高い超分子硫黄ポリマー
2021/07/29 16:38 - コメント
- 直鎖中に露出する硫黄分子により電気的または光学的に特異な物性を示すことが期待できる。
- リチウム硫黄電池材料に応用できる可能性がある
- 硫黄含有率を高めた高屈折率光学用プラスチックを作製できる可能性がある
年間700万トン地上廃棄されている硫黄の有効活用が求められているが、硫黄は8員環が開裂してラジカルが発生するため室温で分解し不安定であり、また硫黄ポリマーは汎用有機溶媒に不溶で加工性に乏しい。
発明者は、超分子化学的アプローチにより硫黄ポリマーの安定化を実現した。具体的には直鎖硫黄の両末端に非共有結合部位(水素結合)を導入したモノマーを作製し、その非共有結合部位を連結させたことで、分子量の大きい超分...
免疫チェックポイント阻害剤のコンパニオン診断
2021/07/27 14:16 - コメント
T細胞のがん細胞傷害活性を直接測定できる 末梢血を対象とした検査手法であるため、比較的低侵襲かつ低コストで測定ができる
超短光パルスの時間波形を高速・低コストに計測
2021/07/26 10:39 - コメント
- 操作は非常に簡単。
- 数秒以内に時間波形を計測できる。
- ポータブルでメンテナンスフリーの装置をすでに開発済。
超高速(ピコ秒単位)の超短光パルスの時間波形を計測できる従来の装置は、機器の調整が面倒でかつ計測に時間がかかるという問題点があった。
本技術は、わずか一本の光ファイバを既存の光スペクトラムアナライザーに連結し、そこに新たに開発した分析プログラムを組み込むことによって、高速かつ低コストに超短光パルスの時間波形を計測できる。
本装置を超短光パルスの計測・制御に用いることで、太陽電池の微細加工・医療レーザー治療や顕微鏡、光通信装置等の性能が向上する。
光ファイバの物性定数分布の計測
2021/07/26 10:35 - コメント
- 操作は非常に簡単。
- 数秒以内に非線形定数を計測できる。
- 長尺方向にいくつかの長さごとに分割して解析することで、分割したそれぞれの区画ごとの非線形定数を計測できる。
メーカから出荷されている光ファイバは、長尺方向の非線形定数は一定とされているが、実際は変化している。またフォトニック結晶ファイバ等の非線形定数の正確な計測は難しい。
本技術は、あらかじめ精度高くプロファイリングした光パルスをプローブ光として、非線形定数が未知な光ファイバ等に通し、分光器で取得したスペクトルを解析することで、当該光ファイバ等の非線形定数を計測できる。
光ファイバ等の製造メーカが、出荷前の品質保証に用いることができる。
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