骨芽細胞特異的にRunx2遺伝子を発現、in vivoで骨量増・骨形成促進を実証済
Advantages
- Runx2遺伝子を骨芽細胞特異的に発現させて骨形成を促進し、軟骨への影響はない。
- in vivo実験でビスホスホネートと比較して骨量などが有意に増加した。骨組織形態計測により骨形成促進を確認済。
- 研究者は骨および軟骨の形成機構の解明と治療薬の探索に関する知見が豊富。
Background and Technology
社会の高齢化に伴い骨粗鬆症の患者数は増加傾向だが、骨吸収抑制剤のビスホスホネートなどは顎骨壊死や骨質の低下、骨形成の抑制などの問題があり、また骨形成促進作用をもつ副甲状腺ホルモンや抗スクレロスチン抗体の注射薬は、それぞれ骨肉腫や心血管系リスクのため、使用期間が限定されている。経口の骨形成促進剤が待望されている。
研究者は骨芽細胞分化に必須の転写因子Runx2について、骨および軟骨の形成機構の解明と治療薬の開発に長年取り組み、新規の骨形成促進化合物(G9)を見出した。Runx2遺伝子は骨形成を促進する一方で軟骨を成熟させ破壊するが、G9は骨芽細胞特異的であり軟骨への影響はない。
in vivo実験において、G9はsham群の大腿骨の海綿骨でビスホスホネートと比較して骨量などを有意に増加した。また卵巣摘出マウスにおいて骨組織形態計測により骨形成促進を確認している。
Expectations
本候補化合物に基づき新規の骨形成促進薬の開発に取り組む企業を探しています。
Patent
Pending
Researchers
小守 壽文(長崎大学 医歯薬学総合研究科 教授)
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