生命科学_医薬として分類されたブログ

iPS細胞由来の腸管オルガノイドを使った薬剤評価系

2023/09/01 17:56 - By Tech Manage - コメント
既存の腸管上皮細胞に比べて、構造や関連遺伝子の発現が生体腸管に近い性質を持つ細胞での薬剤評価が可能 疾患特異的iPS細胞を使用することで病態モデルへの展開も期待される 2次元培養系を元にしたOrgan-on-chipの開発も可能

経口投与型インスリン製剤

2023/08/24 14:55 - By Tech Manage - コメント
腸管吸収効率の高いペプチドDDS技術を採用したインスリン経口製剤。経口薬;本発明のペプチドと、既存の注射製剤にも用いられているインスリンの混合のみ。有効性確認済;in vivo実験データあり

可溶型CD155を標的とする新しい腫瘍免疫治療抗体

2023/07/20 15:39 - By Tech Manage - コメント
PD-1やCTLA4などの抑制性受容体の阻害ではなく、免疫細胞の活性化を誘導するメカニズム 併用により既存の免疫チェックポイント阻害剤の効果を増強することが期待される

甲状腺ホルモン受容体β(THRβ)選択的アゴニスト化合物

2023/06/27 15:01 - By Tech Manage - コメント
既存の甲状腺ホルモン(TH)アナログ化合物よりも優れた低分子化合物であり、NASH・脂質代謝異常症・肥満の治療薬に適用可能 新規合成化合物 高いTHRβ選択性 高い安全性

メタロβラクタマーゼ阻害剤

2023/05/22 13:55 - By Tech Manage - コメント
βラクタムおよび金属キレート構造をもつメタロβラクタマーゼ阻害剤。既知の金属キレート剤単独のメタロβラクタマーゼ阻害剤よりも高い阻害効果。NDM-1およびIMP-1を含む広範囲のメタロβラクタマーゼ阻害効果。低い細胞毒性・マウス急性毒性。新規化合物

眼トキソプラズマ症の簡易迅速診断および治療薬

2023/05/17 11:47 - By Tech Manage - コメント
眼内に移行したトキソプラズマ原虫の硝子体液中バイオマーカーを特定し、簡易迅速診断方法と眼内投与治療方法を開発。 網膜脈絡膜炎においてトキソプラズマ性を簡易かつ迅速に診断できるキット。上記診断に基づいて選択される眼内投与治療薬(既存薬のリフォーミュレーション)

骨形成促進剤の候補化合物

2023/04/13 20:57 - By Tech Manage - コメント
骨芽細胞特異的にRunx2遺伝子を発現、in vivoで骨量増・骨形成促進を実証済。Advantage and Core Benefit。Runx2遺伝子を骨芽細胞特異的に発現させて骨形成を促進し、軟骨への影響はない。in vivo実験でビスホスホネートと比較して骨量などが有意に増加した。骨組織形態計測により骨形成促進を確認済。研究者は骨および軟骨の形成機構の解明と治療薬の探索に関する知見が豊富。

抗肥満・抗糖尿病治療薬

2023/02/10 16:19 - By Tech Manage - コメント
 内在性の分泌性タンパク質SerpinA1(別名:α1-antitrypsin)が、褐色脂肪細胞の活性化や、白色脂肪細胞のベージュ化を促進する  SerpinA1は、これまでに別の疾患の治療薬として臨床応用の実績あり  標的メカニズムをベースにして、SerpinA1に代わる低分子化合物の開発の可能性あり

間質性膀胱炎の新規治療標的

2022/08/23 16:54 - By Tech Manage - コメント
モデル動物と患者の遺伝子解析から同定された標的で、これまでの治療方法とは異なる新規の治療メカニズム。全身投与が可能であり、患者の不快感の高い膀胱注入を避けることができる。近年承認されたDMSOの注入療法よりも高い効果が期待される。別疾患で開発中の阻害薬をIC用途に適用を拡大して開発することも可能。

抗B型肝炎ウイルス(HBV)治療薬の開発

2022/08/05 11:54 - By Tech Manage - コメント
抗B型肝炎ウイルス(HBV)治療薬の開発 既存薬であるインターフェロンや核酸アナログと全く違う作用機序。 予備的スクリーニングで同定した阻害剤候補によりin vivoで抗HBV効果を実証済。 世界で初めて高純度精製・結晶化に成功したHBVポリメラーゼRTドメインを用いて、新たなリード化合物の探索・開発が可能・

細胞形状を保った高品質培養が可能な3D水位差潅流細胞培養装置

2022/07/14 10:59 - By Tech Manage - コメント
細胞形状を保った高品質培養が可能な     3D水位差潅流細胞培養装置 5-10㎜の充分な厚みのあるゲル形状を保ち、高品質な細胞が培養可能。 目的オルガノイド別の「圧力」「ゲルの硬度」「培養液の流速」がコントロールしやすい装置構造。 肝臓細胞、すい臓細胞の培養実績あり。 シリンジ形状での量産化、閉鎖系への改良が容易。 スクリーニング用96wellでの培養達成を計画中

再生医療の産業化のための細胞量産技術

2022/06/30 14:35 - By Tech Manage - コメント
再生医療の産業化のための細胞量産技術 10リットルの多能性幹細胞3次元大量培養を可能にする培養技術と分注技術 大型タンクによる幹細胞培養に伴う酸素供給と品質確保の問題を解決 凍結保存時に各バイアルごとのバラつきを抑制

胆管がんの新規標的:NF-κB inducing kinase

2022/01/14 10:38 - By Tech Manage - コメント
  • 初めて明らかにされた胆管細胞がんの起源と腫瘍への分化転換メカニズムに基づく分子標的治療
  • 悪性度が高いTraf3 low/NIK high型の胆管がんに対してバイオマーカーと組み合わせた治療開発も可能
 胆管細胞がんは、原発性肝がんの約15%を占めているものの、進行してから見つかることが多く、予後不良である。
胆管がんの治療薬で承認されているものは殺細胞性の抗がん剤のみであり、分子標的薬の開発が求められている。
分子標的薬の開発において発症機序の解明が必須であるが、胆管がんの起源については、肝臓内に存在する肝内胆管細胞、成熟肝細胞、肝前駆細胞、などが提唱されているものの明確な結論が出ていない。

 本発明者...

マクロファージ上の糖タンパク質受容体を標的としたアレルギー性皮膚炎の新規治療コンセプト

2021/10/05 13:02 - By Tech Manage - コメント
  • ステロイド抵抗性、IgE非依存型、原因不明の皮膚炎に対する新規治療薬の開発が期待される
  • ダニによるアレルギー性喘息やアトピー性皮膚炎の発症メカニズムに即した新規治療薬
 ハウスダストマイト(HDM)は、喘息やアトピー性皮膚炎(AD)など、さまざまな疾患に関連するアレルゲンであり、ADの原因の約8割はHDMといわれている。

発明者らは、NC/Ngaマウス系統が、HDMに反応して重篤なADを発症する原因として、C型レクチン受容体Clec10aの変異を同定し、HDMが媒介する皮膚炎のメカニズムを明らかにした(図)。

HDMによる皮膚炎は、TLR4を介した炎症反応によって引き起こされ、ヒトではAsialogl...

CD155抗体によるTh1型免疫自己疾患治療

2021/04/01 12:14 - By Tech Manage - コメント
  • 正常な免疫反応まで抑える免疫抑制剤と違いより副作用が低減されることが期待される
  • 接触性皮膚炎などTh1型免疫疾患に特異的な治療が可能

 Th1細胞は主にIFN-γ、IL-12によって誘導され、IFN-γ、IL-2を産生し、マクロファージを活性化し、細胞内寄生菌の排除や炎症性疾患に関与している。
 発明者らはCD4+T細胞上に存在するCD155が共刺激分子として働き、ナイーブT細胞からTh1細胞への分化を誘導するとともに、Th1型免疫疾患の病態(症状)の悪化に関与することを見出した。
CD155の阻害抗体を用いることにより、Th1/Th2バランスがTh2に傾くことで、Th1型免疫疾患の一つである接触性皮...

新たなリガンド-プロテイン系:HPPU-人工抗体(Monobody)

2021/02/04 09:16 - By Tech Manage - コメント
新たなリガンド-プロテイン系:HPPU-人工抗体(Monobody)
  • 高い親和性と特異性(Kd=8nM)
  • 1対1の結合(アビジンは4量体でありアビジン-ビオチン系は1対多の結合)
  • HPPUは自然界に存在しない(ビオチンは天然物質であり、生体内に存在しノイズになる)


Background and Technology
 低分子リガンドに特異的に結合するタンパク質は、生物学の研究において重要な役割を果たしている。最も一般的なものでは、ビオチン-アビジン相互作用が挙げられる。
しかし、アビジンは四量体であるため、ビオチン化した標的分子とアビジンを「1対1」で結合させることは難しい。
また、ビオチンは天然の化合物であるため、生体内に存在するビオチンやビオチン化タンパク質もアビジンと...

ARVC(不整脈源性右心室心筋症)の遺伝子治療またはmRNA医薬開発

2021/01/12 00:06 - By Tech Manage - コメント
  • ARVC 病態を示す患者iPS由来PKP2変異心筋細胞にPKP2遺伝子導入することにより病態が改善し、遺伝子治療およびmRNA医薬の可能性を示した
  • 患者由来PKP2変異心筋細胞とそのPKP2変異をリカバリーしたアイソジェニック心筋細胞およびその拍動心筋組織を用いて患者病態を再現するin vitroアッセイが可能
  • ARVCに関わる他の遺伝子についても同様の細胞モデルやデータあり
 不整脈源性右室心筋症(ARVC)は、右室心筋の菲薄化、拡大を呈し、心室頻拍や心室細動といった致死性不整脈を来す希少難病である。原因として主に介在板遺伝子異常が知られており、なかでもプラコフィリン2(PKP2)はARVCの原因...