がん腹膜播種の治療に特化した核酸医薬・送達技術

2024/01/23 12:51 By Tech Manage

人工核酸AmNA修飾SYT13アンチセンス医薬品

Advantages

  • SYT13は臨床検体から同定した腹膜播種患者に特有なターゲット
  • 腹腔ポートを介した局所投与により核酸医薬デリバリーの問題を軽減
  • 第一相臨床試験の開始が可能(PMDA対面助言済)

Background and Technology

胃がんは世界で5番目に多いがんであり100万人が罹患している。腹膜播種はステージ IV ・再発がんにおいて最も多い。HER2陽性癌には抗体医薬が使用されるが対象患者は20%に留まり、近年導入されたPD1/PD-L1抗体も奏効率は低い。
シナプトタグミン 13 (SYT13) は胃癌患者検体から同定された腹膜播種に特異的に発現する膜蛋白質である。細胞外領域が小さく抗体医薬による創薬可能性が低いため核酸医薬での開発が選択された。ヌクレアーゼ耐性アミド架橋核酸 (AmNA) 修飾ギャップマー アンチセンス オリゴヌクレオチド (ASO) を複数合成し、in vitro、in vivo 活性、肝毒性、オフターゲットリスク分析からASO-4733を選択した(左図)。腹腔留置可能なポート(右図)を介して局所投与するため、核酸医薬のデリバリー・コスト・毒性の問題を解決できる。

Expectations

  • 「腹膜播種を伴う切除不能な進行・再発胃癌の1次治療」、「治癒切除後の腹膜播種再発高リスク症例に対する予防的投与」「漿膜浸潤進行胃癌に対する術前投与」を想定
  • AMED橋渡し研究により前臨床試験完了、第一相臨床試験プロトコルを設計、PMDA対面助言済

本技術のライセンスを受けて、臨床試験に参画いただける企業を探しています。

Publications

Patents

PCT/JP2020/032270: 日・米・欧・中・韓に移行済

Researchers

名古屋大学消化器外科 講師 神田光郎、大阪大学薬学研究科 教授 小比賀聡


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