3Dプリンタで作る口腔内貼付フィルム剤の共同開発のご提案

2024/09/11 09:59 By Tech Manage

薬剤や機能成分を徐放するフィルム剤を3Dプリンタで患者や口腔内の部位に合わせて設計可能

Advantages

  • 含有成分は均一に分散し、口腔内や舌上での定着能が高く長時間貼付可能なポリマー組成
  • 形状や投与量を患者に応じてカスタムメイドできる

Background and Technology

本発明者らは口腔外科疾患の研究を行っており、その研究の中で3Dプリンタを使って、薬剤等を含み口腔粘膜に貼付するフィルム貼付剤を開発した。3Dプリンタ用インクとして複数の配合を試し、含有する薬剤や素材をフィルム中に均一に分散させ、口腔内で長時間定着し、徐放するために最適な水、溶媒、ポリマーの組成を見出した。3Dプリンタを用いるため、患者や貼付対象部位の口腔内構造に合わせた形状や薬剤・素材の投与量、フィルムの厚みや大きさをオンデマンドで作製することが可能であり、口腔内疾患に対する治療や予防などに用いることができる。

Current stages

  • 口腔粘膜の可動性に耐え、唾液等による湿潤性に適した長時間貼付可能なフィルムの組成(水、溶媒、ポリマー)を最適化済み。
図:3Dプリンタ用インクの外観画像
  • 本技術を用いてがん予防効果のある食品由来のポリフェノール化合物を含有するフィルムを製造し、舌がん発症モデルマウスの舌上に貼付したところ、舌上で定着し薬剤が徐放され、がん細胞の増殖が抑えられる等の効果を確認した。

Expectations

  • 口腔ケア関連企業、動物ケア製品、動物薬の開発企業との協働開発を希望します。
  • 医薬品等を経口服用(飲用)させにくい患者様やペット・患畜向けの開発が可能です。
  • 企業様がお持ちの薬剤や機能性素材を大学が貼付剤にして、大学もしくは企業様で評価するモデルを検討しています。

本発明/プロジェクトに関し、研究者との直接のご面談によるお打合せも可能ですので、ご希望等がございましたらお気軽にお問合せください。

Patents

特許出願済(未公開)

Researchers

渋谷恭之教授 (名古屋市立大学 医学研究科 口腔外科学) ほか

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