高効率なペプチド化学合成用可溶化ユニット/合成ユニット

2024/03/12 14:13 By Tech Manage

汎用性の高いペプチド中間体の合成可能な「ヒドラジド」を用いた合成ツール&ノウハウ

Advantages

  • ペプチド中間体の汎用性が高い、C末端カルボキシル基をターゲットとした可溶化ユニット
  • 合成終盤で溶解性を付加でき、トライアンドエラー少なくハンドリングが可能
  • 非天然アミノ酸を利用したペプチド合成に利用可能
  • アスパルチミドの副生をコントロール可能なアスパラギン酸合成

Background and Technology

タンパク質の化学合成は、一般的に水系溶媒中でペプチドチオエステルとN末端システイン含有ペプチドを化学選択的に縮合するnative chemical ligation(NCL)法を用いて実施されるが、合成中間体の溶解性が低い場合、分析や精製が困難となる。そのため、水溶性タグ付きのペプチドを利用してハンドリングを容易にする手法が開発されたが、固相合成段階(SSPS)にてタグを導入するため、合成時にはペプチドが実際に溶解できるかが不明であり、溶解性が低い場合、固相合成段階からやり直さなければならない。また、水溶性タグは合成されたペプチドの機能が失われないよう部位選択的に結合させる必要がある。このため、ペプチド合成後の無保護のペプチドに対して、部位選択的に水溶性タグ分子を導入可能な手法が求められていた。
本研究室では、ペプチドC末端のカルボキシル基へヒドラジドを付与し、無保護のペプチドヒドラジドに対して部位選択的に水溶性タグ分子を導入する手法を開発した。また、ヒドラジド及び水溶性タグ分子については、最終的に銅(Ⅱ)イオン処理によってカルボン酸へ変換可能である。また、本方法はタグ除去時にヒドラジドに変換することによって、C末端以外のペプチド鎖にも適用可能な手法として拡張され、既に有効性が示されている。

アスパラギン酸(Asp)含有ペプチドをFmoc 法で固相合成する際、アスパルチミド体の副生をいかに抑制するかが鍵を握る。これまでに、アスパルチミド体を抑制する方法として主鎖アミド結合窒素原子上への保護基導入や、側鎖カルボキシル基を嵩高いエステルで保護する高コストな手法が提案されている。本研究室では、エステルよりも安定なカルボン酸誘導体であるヒドラジドをAsp 側鎖に導入することで、これらの課題を克服しうる汎用性の高いアスパルチミド形成抑制法が開発されている。本手法はマイクロ波照射条件下でのペプチド合成にも適用可能である。

Expectations

タンパク質の化学合成手法、ヒドラジドを用いた合成ツールやノウハウ、チオアミド含有タンパク質の半合成などの知見が豊富な研究室です。例えば下記のご希望があるパートナー企業への技術コンサルティング又は共同研究/共同開発を募集しております。

  1. 研究室のツールを合成ユニットとして販売を検討したい。
  2. 自社での合成プロセスの課題解決、開発や最適化のため知見を必要としている。
  3. 量産技術の開発による本プロセスの産業化に関心がある

先ずは、技術の詳細説明とディスカッションから、スタートさせていただければ幸いです。

Publications

Sato, K. et al. Org. Lett. 2021, 23, 1653.
Sato, K. et al. Chem. Pharm. Bull. 70, 707–715 (2022)

Researchers

国立大学法人静岡大学 工学部化学バイオ工学科/学術院 総合科学技術研究科 助教 佐藤浩平


Please click here to see English summary.

以下のフォームからお問い合わせください

Tech Manage