血液脳脊髄関門(BBSCB)機能に着目した神経保護剤・スクリーニング系・機序探索

2021/02/19 01:40 By Tech Manage

アルツハイマーから脊髄疾患まで幅広い中枢神経疾患に関連

Advantages

  • 血液脳脊髄関門(Blood-brain spinal cord barrier; BBSCB)保護を治療ターゲットとする新アプローチ
  • 既存薬メカニズムからは想定できないリポジショニング薬剤と新規化合物
  • 再現性・感度を兼ね備えたオリジナルの High throughput screening assay を確立

Background and Technology

 脳・脊髄などの中枢神経が損傷されると、一次損傷に引き続き二次損傷が起こり、高度機能障害が生じる。しかし、中枢神経の再生能力は低く、未だ有効な治療方法はなく、新規治療方法の開発が求められている。本研究者は血液脳脊髄関門(BBSCB)の破綻を防ぐことで二次損傷が軽減できることに着眼した。
 BBSCB は中枢神経組織の恒常性を保っており、その破綻は、外傷に限らず下記の多くの中枢神経疾患の原因や増悪に関与していることが報告されており、各疾患の治療ターゲットとして BBSCB 保護の重要性が指摘されてきた。しかし、BBSCB 保護薬の潜在的需要の大きさにも関わらず、臨床的に効果が示された BBSCB 保護薬はいまだない。 
 
 発明者らは、ヒト脳血管内皮細胞 (hCMEC/D3)を用いて、HTS 系を独自開発し、学内所有の既存薬(3145種)・オリジナル化合物(2385 種)のライブラリーから、細胞活性化能を持つ候補化合物を同定し、絞りこまれたヒット化合物の、中枢神経(脳・脊髄)損傷モデルでの高い BBSCB 保護効果を確認した。よって、ここからリポジショニング薬剤・4 種を特許出願し、その開発を目指している。また、新規化合物の研究も継続中である。
 

 
Data
 <マウス脊髄損傷モデルでの in vivo 実証例> 
各薬剤を腹腔内投与後、マウス頚髄に脊髄損傷を作成、再度薬剤を投与し、翌日に灌流固定を行った。損傷周囲の IgG 漏出を組織学的に定量した。候補の4剤は有意に IgG 漏出を抑制していた(IgG 漏出は BBSCB 機能破綻を示す)。薬剤 投与量は 1mg/kg/回。 



Publications

・Award Posters Presentations
Y.Suzuki: Development of High-throughput Assay to Screen Potential Drugs to Protect Blood-Brain Spinal Cord Barrier Identifies Berberine as Neuroprotection Drug for Spinal Cord Injury, The international SPINAL CORD SOCIETY annual scientific meeting ISCoS 2020

Patent status
国内出願済

Applicant
国立大学法人北海道大学

Expectations
下記テーマでの、ライセンス、共同研究に関心をお持ちのパートナー企業を探しております。
① 見いだされた神経保護剤候補化合物の開発・製品化に関するライセンス
② 候補化合物をもととした機序解明や新規ターゲット探索に関する共同研究
③ BBSCB 機能低下に関連する中枢神経疾患を対象とした、新規化合物スクリーニングや薬効評価の共同研究
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