化粧品中の汚染菌となる多種類の細菌に対し抗菌活性を有する、天然成分由来のメラノイジン化合物
Advantages
- アクネ菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌など、化粧品の汚染や皮膚トラブルの原因となりうる細菌に対し抗菌活性を示す。
- 還元糖とL-アミノ酸を基質とした加熱反応生成物からなり、天然成分由来のため安全性が高い。
Background and Technology
化粧品は食品同様に水分・栄養分を含み常温で保存期間が長いため、微生物に汚染され変質することがあり、微生物の繁殖を防ぐ防腐剤などの添加が必要である。
本研究者らは、食品の品質評価や機能に関する研究を行っている中で、膨大な数の基質の組み合わせの中から、種々の還元糖とアミノ酸を網羅的に組み合わせて反応させ、抗菌活性を有する化合物を探索した。その結果、キシロースと、プロリンまたはフェニルアラニンとの加熱反応により得られるメイラード反応生成物（メラノイジン）が、アクネ菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌など化粧品中の微生物汚染や皮膚トラブルの原因となる菌への抗菌活性を持つことを見出した。天然成分由来のため食品向けの保存料としても利用可能であり、化粧品添加物として利用する場合にも高い安全性が期待できる。
Expectations
テックマネッジ株式会社では、北海道大学からの委託により、本発明のライセンス導入による製品化・実用化をご検討いただける企業様を探しています。本発明／プロジェクトに関し、研究者との直接のご面談によるお打合せも可能ですので、ご希望がございましたら何なりとご相談ください。
また、北海道大学との秘密保持契約締結による未公開データ等の開示のほか、本テーマに関する共同研究や、技術および発明の一定期間における有償評価（MTA契約／優先交渉権等のオプション設定）についてご検討いただくことも可能ですので、お気軽にお尋ねください。
Publications
S. Kukuminato, K. Koyama, S. Koseki, “Antibacterial Properties of Melanoidins Produced from Various Combinations of Maillard Reaction against Pathogenic Bacteria.” Microbiol. Spectrum (2021) 9(3), e01142–21.
Patents
PCT/JP2022/037898（WO2023/068112 A1）（＊北海道大学からライセンス可能）
Researchers
小関 成樹 先生 （北海道大学大学院 農学院／農学研究院 教授）、 ほか
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