THz級電気信号の時間軸強度波形の計測装置2

2023/09/12 16:24 By Tech Manage

Beyond5Gの高周波信号波形を既存のオシロスコープで計測するための、高精度、安価かつ自由度の高い波長多重インターリーブ用光サンプリングパルス列

Advantages

  • Beyond5Gに用いられるSub-THz~THz級の高周波電気信号の波形を、既存のオシロスコープを用いて電気的に計測
  • 時間伸長した複数パルス列の異なる波長成分に、低周波(安価で高品質)のパルス波形を同時重畳した後に時間圧縮することで、高周波数の波長多重インターリーブ用光サンプリングパルス列を生成した
  • 高品質で低コスト・低消費電力、かつ波長設計自由度の高い光サンプリングパルス列を生成できる

Background and Technology

2030年頃に普及が想定されるBeyond 5Gでは100GHz 以上の周波数帯域の活用が見込まれるが、高周波電気信号の時間軸強度波形の計測において、パルス毎に異なる中心波長をもつ光サンプリングパルス列を用いた波長多重インターリーブ機能による、アナログ/デジタル変換の高性能化が注目されている。

従来は、オシロスコープで計測可能なサンプリング周波数のパルス光を、WSS(波長選択スイッチ)で波長毎に分けて一定時間ずらして重ねた光サンプリングパルス列を用いることで、より高周波の時間波形サンプリングを可能としていたが、WSSが高価、かつ分けられる波長の自由度が低いとの課題があった。
そこで本発明では、複数のパルス光(①)を分散デバイスで時間伸長して隣のパルス光に重ね(②)、低周波(安価で高品質)の任意波形発生器で①と同周波数のパルス波形を同時重畳した(③)後に、逆分散デバイスで時間圧縮することで、①の周波数のパルス光の間に所望波長のパルス光が所望時間(周波数)分遅延して重なった、波長多重インターリーブ用光サンプリングパルス列(④)を生成した。
本発明により、Sub-THz~THz級の高周波電気信号の波形を、既存のオシロスコープを用いて高精度かつ低コストに計測できる。

Expectations

共同研究、または出願特許の実施許諾

Patent

特許出願中

Researcher

小西毅(大阪大学工学研究科 准教授)


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