MHz帯域電気信号を、高分解能のまま安価に数十GHz帯域電気信号に変換する装置

2022/08/04 14:39 By Tech Manage

変調光搬送波の分散補償を利用し、分解能6~12bitの数十GHz帯域信号を生成

Advantages

  • 既存の安価な装置で生成したMHz帯域の高分解能任意波形を、変調光搬送波の分散補償により時間軸で圧縮し、高分解能を維持する。(ex.6bit以上、シミュレーションでは12bitまで可能)数十GHz帯域信号が得られた。
  • 機能面ではプログラマブルでrefresh rateが速い

Background and Technology

5Gを支える技術として、数GHz~数十GHz帯域のRF信号を用いた様々な研究が進められている。さらにbeyond 5Gにおける数十GHz帯域を超える周波数帯の利用も見据えて、光パルスを用いた新しい任意RF信号発生器の検討が進められている。しかし従来技術では、高分解能な数十GHz帯域信号を安価に生成することは容易でなく、商用化への課題は大きかった。
本発明では変調光搬送波の分散補償を利用することで、既存の安価な装置で生成したMHz帯域の高分解能な任意波形を、高分解能を維持したままで数十GHz帯域の電気信号に変換できた。生成される信号は、機能面ではプログラマブルでrefresh rateが速いとの特長がある。なお本発明において、WSS(Wavelength Selective Switch)などの高価な光学装置は用いていない。
具体的には右下図のように波長分散された光搬送波(例:中心波長1500-1600nm、存続時間数十ナノ秒程度)を用いた。既存の安価な装置で生成したMHz帯域任意波形のRF信号を入力し、光搬送波を強度変調したうえで波長分散を補償して時間的に縮め、分散補償された光搬送波を電気信号に変換することで、高分解能を維持したままGHz帯域の任意波形が得られた。

Expectations

共同研究、または出願特許の実施許諾

Patents

WO2021/079719

Researchers

小西毅(大阪大学工学研究科 准教授)


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