世界初!「透明=白色エレクトロクロミック」 スマートウィンドウ

2024/05/14 16:10 - By Tech Manage

これまで青色シェードだった飛行機の窓を、より快適な白色シェードに

Advantages

  • エレクトロクロミック方式による低電圧駆動で、透明から白色への切り替えが可能
  • ON-OFF時のわずかな電力消費のみで稼働し、常時通電が不要のため省エネルギー
  • 航空機の窓への応用できれば、白色シェードで柔らかく自然な遮光効果を提供

Background and Technology

スマートウィンドウは、ブラインドやカーテンなしで透過や反射などの光学的特性を変化させられる窓ガラスであり、建物や乗り物において冷暖房負荷の軽減が期待され、さまざまな技術が実用化に向けて進展しています。
液晶方式では、光の透過を液晶の向きで制御し、透明から白色への瞬時の切り替えが可能ですが、透明時には数十ボルトの電圧が必要なため、エネルギー効率の課題があります。一方、エレクトロクロミック方式はON/OFF時に数ボルトの電圧を印加するだけで透明⇔有色を切り替えられますが、従来は青色などの有色に限られ、熱を遮断しにくく眩しさを感じるなどの課題がありました。
そこで研究者らは、エレクトロクロミック方式で酸化インジウムスズ(ITO)を電極として使用し、対向電極にプルシアンブルー(PB)を修飾する技術を開発しました。これにより、ITO電極の劣化を低減し、着色と消色の電圧をさらに下げることに成功しました。

Data

Expectations

本技術は、低電圧で稼働し、常時通電を必要としない白色のエレクトロクロミック技術です。特に航空機の窓において、従来の青色シェードをより快適で自然な白色シェードに置き換えることが可能で、搭乗者の快適性の向上が期待されます。
この技術は他にも応用範囲が広く、自動車や建築物の窓にも適用でき、スマートガラスとして省エネルギーや製品の付加価値を高めることができます。この新技術の製品化を目指し、市場導入を推進いただける企業様を募集しております。研究者もアドバイザーとして参画可能であり、実用化に向けた技術支援をさせていただきます。

Patents

特許申請中

Researchers

星野 勝義(千葉大学, 共用機器センター, 特任教授)


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