裸眼で3Dモデルを確認できるホログラフィックディスプレイ

2025/05/20 13:33 - By Tech Manage

広視野・広視域の3D画像で臓器の直感的な可視化を実現

Advantages

裸眼での3D視認:  専用ディスプレイやメガネを必要とせず、自然な感覚で臓器や血管の立体構造を確認可能
簡易な光学システム: レンズアレイを用いたシンプルな構成により、大掛かりな設備なしで広視野・広視域の3D表示が可能
30度の広視域:   複数人が同時に3D画像を視認できるため、医療チームでの術前カンファレンスや学生の学習用モデルとしても活用可能

Background and Technology

手術前の計画や医療教育では、CTやMRIなどの医療画像を3Dモデルに再構成することで、より詳細な解剖構造の理解が求められる。しかし、従来の3D表示技術は専用のVR機器が必要であったり、視域が狭い、操作が煩雑であるといった課題があった。
本技術は、回折角の大きいレンズアレイを用いることで、裸眼での3D視認を可能にする技術である。これにより、医療従事者は術前に臓器モデルを立体的に視認でき、直感的な手術計画が可能となる。また、医学生の解剖学学習にも応用でき、従来の平面画像では理解しづらい空間的な構造を効果的に把握できる。

Data

Expectations

現在、像サイズ2.87cm・視域角30度の再生像をシミュレーションし、視野と視域が拡大できることを確認している。今後は3Dバイオイメージングに興味のある企業や光学メーカーと共同し、シミュレーションで得られた像の実演から開始し、サイズの拡大と視域角の拡大を目指していく。本技術に関心のある企業からの連絡を期待している。
また当研究室では、ホログラムの高速演算、イメージング、撮影手法など、ホログラムに関する多くの技術研究を行っているため、本技術に限らず、多くの企業と連携の機会を持つことも期待している。

Patents

特願2023-061255

Researchers

下馬場 朋禄  教授 (千葉大学大学院工学研究科 人工システム科学専攻)

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