側弯症スクリーニング用アプリ

2025/04/16 15:36 - By Tech Manage

Advantages

  • スマートフォンやタブレットのカメラ機能のみを活用した、簡便かつ精度の高い側弯症判定システム。
  • 計測に専用機器が不要で撮影のみの非接触測定のため操作も簡便で、家庭での評価が容易。
  • 側弯症を見落とすリスクの低減が期待できる。
  • ヘルスケア用のソフトウェア・プログラム開発をされている企業様、子供向け体操教室などを運営されている企業様を募集しています

Background and Technology

側弯症とは背骨が左右に弯曲し、ねじれを伴うことのある脊柱変形の一種である。小児期に発症することが多く、特に思春期の女子に多くみられ、日本における発生頻度は約1~2%である。進行すると、腰背部痛や心肺機能の低下を引き起こす可能性があり、早期診断と適切な治療が重要となる。そのため、日本では小学校から高校までの全学年で運動器検診が実施されており、まず家庭でチェックを行い、その後学校で学校医による検診を経て、総合判定が行われる。
従来の側弯症スクリーニングには、スコリオメーターを用いた方法や、ジャイロセンサを搭載したデバイスで背中の傾きを解析する画像解析法が用いられてきた。これらは専用機器が必要なことや、実際に背中に載置する接触測定の必要があることなど、スクリーニングに要する手間がかかることが課題となっていた。また、家庭での評価は基本的に目視で行われ、側弯症の見落としのリスクもあった。
そこで、本研究者はスマートフォンやタブレットのカメラ機能を活用し、簡便かつ精度の高いスクリーニングシステムを開発した。具体的には、カメラで画面上の基準線と被検者の背中の湾曲部を合わせながら撮像し、デバイスに搭載されている角度センサを用いて、体に沿わせた線と水平線との角度を読み取ることで背中の傾きを計測する(右図)。本技術のアプリを搭載したスマートフォンやタブレットを利用すること家庭での評価が容易となる。また、測定結果が定性的に可視化されるため、見落としのリスクが低減し、早期発見・早期治療につながることが期待される。
図 スマートフォンを用いた測定例

Expectations

筑波大学では本技術にご興味があり、ヘルスケア関連のソフトウェアを開発されている企業様、教育機関向け教材やソフトウェアを開発されている企業様、子供向けの体操教室やスポーツジム等を運営している企業様を探しています。本技術のアイディアを基にしたソフトウェア・プログラムの開発を一緒に進めてくださることを期待します。本研究者や共同発明者である筑波大学の整形外科の先生とのご面談も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

Patents

特許出願中(未公開)

Researchers

鈴木 健嗣 教授 (筑波大学 システム情報系) 

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