手軽で高性能な裸眼3D表示を可能にする、スマートフォン・タブレット・ディスプレイ向けの特殊アタッチメントを開発しました。筑波大学では、このデバイスを商業化するパートナー企業を探しています。
Advantages
- タブレット端末にかぶせるだけで、3Dディスプレイ化。メガネなど必要なし
- 顔を傾けると、表示されたオブジェクトも角度が変わる。顔認識によって見ている角度を映像にフィードバックする。
- ディスプレイから10 cm以上飛び出した表示ができ、強いインパクト立体像が見える。
- 飛び出した表示(実像)だけでなく、奥行きのある表示(虚像)も対応。
Background and Technology
筑波大学システム情報系准教授の掛谷英紀先生は、メガネのような装着が不要で、手軽に使えて、しかも安価な3D表示デバイスを開発しました。
<本技術の原理>
通常の2次元画像を表示するディスプレイとそれに装着するレンズデバイス(入れ合いフレネルレンズアレイ)で構成される。
ディスプレイに表示される特殊な分割処理を施した画像を、レンズデバイスを通して見ることで、画像がディスプレイから浮かび上がるように立体的に見える。また、顔認識機能を組み合わせることで、ユーザーの目線に合わせて角度を付けた立体画像が見える。
<技術の特徴>
- タブレットにアタッチメントを取り付けるだけで、画像が飛び出して見え(図1)、その3D像は顔の動きに合わせて常に適切な角度で表示される。
- デバイスは、2D表示ディスプレイ・アタッチメント式のレンズアレイ・顔認識用のカメラのみ(図2、4)。他に、3D表示に必要な加工を施す画像処理ソフトウェアを開発した。このソフトは、図3のような画像を、カメラが認識した顔の方向に合わせてリアルタイムに生成する。
- アタッチメントは樹脂製で軽量。アタッチメントとディスプレイの距離が狭いため、デバイス全体の厚みが薄い。
- 3D画像は画面からの非常に大きく(10 cm程度)飛び出して見え、特別感のある表示になる。また、逆にディスプレイの奥に引っ込んだ表示もでき、この奥行きも非常に大きい。
- 静止画、動画とも対応。解像度も十分高く、フレームレートも高い。
<アプリケーションの提案>
- アパレルやアクセサリのサンプル画像や試着イメージ。
- 住宅や家具の立体表示。組み立て説明書の立体化も。
- 書籍の挿絵
- デジタルサイネージ。公告用の大型画面にも対応可能
- 自宅のタブレットやPCにアタッチメントを付けることで、手軽な立体視が可能に。
- ディスプレイとレンズアレイを一体にするスマートな構成も作製可能。
Expectations
現在、本技術を元にした製品や新規事業をお考えの企業を募集しています。貴社にて本技術による3Dアタッチメントを製造販売しませんか?
大学と秘密保持契約を締結することで、詳しい技術内容を開示します。また、筑波大学から実施許諾を受けることで、貴社事業として本技術を採用できます。
Patents
特許第4660769号、特開2024-10422 他特許や出願が多数。
Researchers
筑波大学 システム情報系 准教授 掛谷英紀
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