疾患のマルチオミクスデータ(ゲノム、トランスクリプトーム等)および標的候補の摂動応答オミクスデータ(遺伝子摂動応答トランスクリプトーム等)に基づいて創薬標的分子を予測するAIシステム、ならびに同システムで網羅的に予測された300以上の疾患に対する創薬標的分子候補を整備したデータベース
Advantages

- 従来の標的分子予測手法よりも高い予測精度。
- 既知の創薬標的分子の無い希少疾患等でも予測可能。
- 希少疾患を含む300以上の疾患に対する創薬標的分子候補を整備済。
Background and Technology
創薬標的分子(薬剤で制御することにより疾患の治療につながる生体分子)の同定は医薬品開発における出発点であり、成功の鍵を握る重要なステップである。近年、創薬標的分子の枯渇が世界的な課題となっており、特に患者数が限られた希少疾患領域では、その深刻さが一層増している。創薬標的分子予測のための主要なアプローチには、一塩基多型(SNP)・ゲノムワイド関連解析(GWAS)やトランスクリプトームデータの利用があり、疾患と関連するSNPを持つタンパク質コード遺伝子や、疾患患者で発現が変動している遺伝子/タンパク質が創薬標的分子として選択される。しかしながら、これらの手法で予測される創薬標的分子候補は膨大かつバラツキがあり、有効な創薬標的分子の絞り込みが困難であった。
Current Stage and Key Data
- 本システムで予測したタウオパチー等の新規標的分子について独立の大規模コホート研究で妥当性を検証済。
- 300以上の疾患に対して網羅的に予測した創薬標的分子候補を整備したデータベース
Expectations
本システムを用いた新規創薬標的分子探索の共同研究開発/創薬標的分子予測アルゴリズムのノウハウライセンス供与/本システムの技術ライセンス供与
- パートナー候補例:バイオテック/製薬企業、AIを用いた創薬ディスカバリー企業
Patents
- 特許:特許出願済(未公開)※CDA下で未発表情報を開示可能
Publication
Researchers
山西芳裕 教授(東海国立大学機構 名古屋大学 大学院情報学研究科)
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