質量分析イメージングアクセラレーター(MSIA)

2023/03/09 13:01 By Tech Manage

質量分析装置(MALDI-TOF/MS又はLC-MS/MS)に組み合わせて、
高精度の自動3D質量分析イメージングを可能にするアクセラレーターシステム

Advantages

  • LC-MS/MSを用いることにより、従来のMALDI-TOF/MS高解像度質量顕微鏡に比べて、より精密な測定が可能
  • 従来の高解像度質量顕微鏡の2次元最高分解能5µmに対し、1µm以下の3次元空間分解能
  • MALDI-TOF/MSを用いる場合、検体のイオン化干渉を制御することにより、従来は検出できなかった高分子成分や難溶性ペプチド分子も網羅的に検出可能
  • 本研究室にてMSIA試作品を用いてシグナルペプチド等の解析を実施中

Background and Technology

質量分析イメージング技術である高解像度質量分析顕微鏡は、MALDI-TOF/MSを用いて組織切片上の位置情報と検出したイオン信号強度によって目的とする生体分子や外来性分子(薬剤等)の一斉プロファイリング・2次元イメージングができる。これは創薬における薬物動態解析や作用解析に有用である。しかしながら、単一細胞レベルの解像度は難しい、生体高分子の分析ができない、検出感度や精度に優れるLC-MSでは実現できない、等の制約があった。

私たちは、上記課題を解決する質量分析イメージングアクセラレーターMSIAを開発し、LC-MS/MSと組み合わせて研究を実施している。例えば、マウス海馬組織における単一細胞薬物動態・薬効解析のため、質量分析イメージング等を実施している(右図)。

Expectations

  • 複数のパートナー企業と協働しMSIA試作開発済。LC-MS/MSと試作MSIAを組み合わせた質量分析イメージングシステムを実際の研究に使用している。
  • MSIAを製品として完成させ、製品化・販売に取り組むパートナー企業を募集中。

Patents

JP 6562404、US 10627316、EP3282241等、複数特許が登録済

Researchers

澤田 誠 教授(東海国立大学機構 名古屋大学 環境医学研究所)


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