モデル動物と患者の遺伝子解析から同定された標的で、これまでの治療方法とは異なる新規の治療メカニズム
Advantages
- 全身投与が可能であり、患者の不快感の高い膀胱注入を避けることができる
- 近年承認されたDMSOの注入療法よりも高い効果が期待される
- 別疾患で開発中の阻害薬をIC用途に適用を拡大して開発することも可能
Background and Technology
間質性膀胱炎(IC)は頻尿や膀胱痛などの症状を特徴とする慢性の炎症性疾患である。ICの病態には膀胱粘膜の機能障害や免疫学的機序など複数の要因が関与すると考えられているが、解明には至っていない。ICの治療に膀胱水圧拡張術があるが、奏効率は50%で、奏功期間6か月未満とされ、必ずしも著効を示さず、症状の再燃も問題とされている。近年DMSOの膀胱注入療法が承認されたが、根治療法は存在しておらず、Unmetニーズの高い疾患である。
本発明者らは、ヒトの間質性膀胱炎患者とモデル動物の膀胱組織を組み合わせて網羅的な遺伝子解析を行い、特定の免疫分子に関連する経路が活性化されていることを発見した。この結果をもとに、本発明者らは、既知の阻害剤(化合物A)をIC動物モデルに投与したところ、頻尿の症状が改善されることを見出しました。また、他の疾患を対象とした臨床開発で効果が不十分であったために使用を中止した化合物Bを用いた場合でも、同様に頻尿の症状が改善された。Compound Aの疼痛に対する効果も示唆されている(データ非開示)
Data
Expectations
この研究に基づく創薬の事業化を目指す企業との提携を希望します。新薬のスクリーニングや、他の疾患で開発されている標的分子阻害剤をICに応用する可能性があると考えており、関心のある企業様とNDAを締結し、ターゲットの詳細を開示した上で、事業化に向けた開発戦略を検討したいと考えています。
Patents
出願中(未公開)
Researchers
堀田祐志先生(名古屋市立大学・大学院薬学研究科・病院薬剤学)
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