ケトン体ナノ粒子徐放性プロドラッグ

2024/03/12 10:30 By Tech Manage

βヒドロキシ酪酸による急性腎障害、炎症性腸疾患、うつ病などの治療/予防

Advantages

  • β-ヒドロキシ酪酸は、急性腎障害(AKI)、他の疾患に効果が知られる。
  • ナノ粒子は徐放により長期間、体内 BHB濃度を維持。

Background and Technology

ケトン体の1つであるベータヒドロキシ酪酸 (BHB) は、さまざまなシグナル伝達経路 (エネルギー代謝、炎症反応など)に関与しており、補充による多くの病気の治療効果が報告されている(急性腎障害、炎症性腸疾患、アルツハイマー型認知症、パーキンソン病、心的外傷後ストレス障害、うつ病など)。一方、BHBは体外に排出されやすいことが臨床応用の課題である。
課題を克服するため、ポリBHB・ポリエチレングリコール高分子を合成・ミセル化し(NanoBHB)、体内で内因性酵素により生分解されBHBを持続的に放出させることに成功した。

Data

  • NanoBHB はシスプラチン誘発性急性腎損傷マウスの症状を軽減(低分子BHBは効果見られず)。
  • 潰瘍性大腸炎(IBD)、うつ病の動物モデルでも効果を確認。
  • 胞毒性は観察されず。

Expectations

本技術の医薬品/健康食品での実用化を検討いただける企業を探しています。サンプル提供可能。

Patents

特許出願中(未公開)、未発表

Researchers

筑波大学物質数理系 長崎幸夫教授


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