高品質な細胞製造を実現する幹細胞の未分化維持/分化誘導安定化試薬

2024/06/26 11:18 - By Tech Manage

ボツリヌス菌由来非毒性ヘマグルチニン(bHA)フラグメントがE-カドヘリンによる細胞間接着を制御

Advantages

  • 2次元/3次元培養においてiPS/ES細胞の未分化を維持。
  • 2次元培養では逸脱したiPS/ES細胞を除去。
  • 外胚葉/中胚葉/内胚葉および更に下流での分化を安定化。
    ※心筋細胞、膵臓細胞、肺細胞、肝細胞、網膜上皮への分化で実証済。

Background and Technology

人工多能性幹細胞(iPS細胞)/胚性幹細胞(ES細胞)を活用したアカデミア主導の再生医療は、多くの症例で報告されているが、それらは熟練した技術者による半手動の細胞培養によって行われているのが現状であり、iPS細胞/ES細胞による再生医療を広く普及させるためには、そのような人的要素によらない低コスト・高品質・大規模な細胞製造プロセスの確立が不可欠である。
この課題に長年取り組んできた大阪大学紀ノ岡教授の研究チームは、iPS細胞/ES細胞の拡大培養においてbHAの添加が細胞間接着を制御することにより細胞へのストレスを緩和して未分化状態の維持に貢献すること、分化培養において標準的なプロトコルの初期の段階でbHAを添加することで、効率的/均質に分化誘導できることを見出した。 bHAは大腸菌発現系を用いて合成可能である。

Expectations

本技術のライセンス導入により製品化・実用化をご検討いただける再生医療関連企業、CDMO、試薬メーカーを探しています。大阪大学とのMTA締結により、サンプルを提供することも可能です。ご希望等ございましたらお気軽にお問い合わせください。

Patents

WO2014/104207, WO2015/199243, WO2018/117110, WO2023/149565, WO2023/149566.

Researchers

紀ノ岡 正博 教授 (大阪大学大学院 工学研究科 生物工学専攻) 


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