免疫チェックポイント阻害剤のコンパニオン診断

2021/07/27 14:16 - By Tech Manage

《ビジネス・コラボレーションのご提案》

末梢血T細胞の腫瘍細胞傷害活性を指標としたがん免疫療法の効果予測

Advantages

  • 末梢血を対象とした検査手法:比較的低侵襲、低コスト

Background and Technology

 免疫チェックポイント阻害剤は、T細胞の抗腫瘍免疫応答で顕著な効果が確認されているものがある一方、現在上市されているものは奏効率があまり高くないことが課題である。具体的には、抗PD-1抗体医薬の奏効率は低く(ニボルマブで20%程度と言われている)、そのためコンパニオン診断による患者の層別化と組合せた臨床開発が試みられている。例えば、非小細胞肺癌の治療薬であるペンブロリズマブは、肺癌組織でのPD-L1陽性率を検査するコンパニオン診断との組み合わせで承認されているが、この場合は侵襲的な検査が必要であることから、より簡便かつ的確に治療効果を予測できる方法が求められている。
 本技術は、がん患者の末梢血から採取したT細胞を、腫瘍細胞およびBiTE (Bispecific T-cell Engager) 等の二重特異性分子(エンゲージャー)と共培養し、患者末梢血由来のT細胞の腫瘍細胞傷害活性を測定することにより、がん患者に対する腫瘍免疫療法の効果予測を可能とし、また有害事象の予測も可能な技術であり、発明者により PeriCyto と命名されている。

Data

K. IWAHORI, et al. “Peripheral T cell cytotoxicity predicts T cell function in the tumor microenvironment.” Scientific Reports volume 9, Article number: 2636 (2019). 

Expectations

 製薬企業様へ: 本件はPeriCyto技術に関連する産業財産権ライセンスのご提案ではなく、PeriCyto技術を用いたコンパニオン診断について、大阪大学およびその提携先診断薬企業様とのビジネス・パートナーシップ/コラボレーションのご提案となります。本技術に対する貴社のご興味をお聞かせいただければ幸いです。

 テックマネッジ株式会社では、ICI医薬品を開発している製薬企業様等に対し、医薬品開発段階のCoDx技術として本発明および上記の提携にご興味をお持ちいただける企業様の探索をサポートしております。関係者間でのミーティングの設定なども、もちろん可能です。 
 その他、ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

Patents

PCT/JP2018/024770, published on WIPO website as WO2019/004415 (in Japanese) 
 → CN, EP, JP, US に移行済み(JP:特許査定)。

Researchers

岩堀 幸太 先生 (大阪大学 医学系研究科 特任講師)


英文概要はこちらよりご確認ください。

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