酸化グラフェン粒子分散の塗布電極により、30度の温度変化で約300mVの起電力
Advantages
- 塗布型電極の材料に絶縁体の酸化グラフェンを分散させる独自の発想により、液体熱電素子の起電力を従来比で1ケタ上昇
- 環境の温度変化により、電極間の温度差で起電力が生じる
Background and Technology
液体熱電素子は環境熱を電力に変換するデバイスである。本研究者はグラファイト粒子分散の塗布電極を用いた大面積かつ低コストの液体熱電素子により、電極間の温度差で大きな起電力を生じさせていたが、その熱起電力は温度差30Kで30-40mVであった。
今般本研究者は、電極材料に絶縁体の酸化グラフェンを分散させることで、電極間の温度差30Kで約300mVの起電力を生じさせた。またこの起電力は電極冷却後も(例:日中の加熱により夜間でも)維持される。
Data
- 電極間の温度差30Kを印加したところ、解放電圧(Voc)は292mVに上昇(左図)。最大出力は0.40W/m^2(右図)。※酸化グラフェン分散電極の面積は42mm^2、電極間距離は10mm、電解液は0.8MのFe(ClO4)2/Fe(ClO4)3が溶解の水溶液。

Expectations
- 特許ライセンスや共同研究などをご検討いただける企業様を探しております。
Patents
- 特許出願中
Publication
- 2025年 第86回 応用物理学会 秋季学術講演会「巨大な起電力を示す熱電変換素子」(山田 悠ら)
Researchers
守友 浩 教授(筑波大学 数理物質系)
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