Advantages
- ステッパーで足踏み運動を行うとステップの裏に取り付けられたハンマーが足裏をたたき、この衝撃により足裏の骨が刺激され、骨強度が改善・増進される装置。
- 足踏み運動で生じるエネルギーでハンマーが駆動するため電源が不要。
- 足裏以外の骨にも対応可能。
- 本技術を導入したトレーニング装置の開発にご興味がある企業様を募集しています。
Background and Technology
骨は重力に逆らう縦方向の刺激(負荷)を受けることで、骨を作る骨芽細胞が活性化し、骨の成長が促進され、骨密度が高まることが知られている。ジョギングやウォーキング、跳躍運動など、体重を利用した運動は骨の健康維持に重要な役割を果たす。
本研究者は、このメカニズムに着目し、無動力で効率的に骨を刺激する画期的な足踏み運動装置(ステッパー機器)を開発した。この装置は、運動エネルギーを効果的に利用して骨を刺激し、骨密度と骨強度の向上を支援する。機械的なリンク機構とばねを利用し、足踏み運動のエネルギーをハンマーの駆動力に変換するため、ステッパー機器にこの機構を組み込むだけで電源が不要である。足踏み運動によって蓄積されたばねエネルギーを、適切なタイミングで解放し、ステップの裏に取り付けられたハンマーがステップの底部をたたくことで足裏に衝撃力を伝達する(下図)。足の運動をすると同時に骨を刺激し、骨強度の改善、維持、増強が可能となる。
本装置は医療施設やフィットネスセンター、さらには家庭にも容易に導入できる。また、電力も使用せず、持続可能性にも配慮した設計となっている。

図 駆動の仕組み
トリガー(b)がステップ(a)の動きを利用してハンマー(c)を押し、ハンマーに取り付けられたスプリング(d)が伸びる(1~3)。トリガーは、ステップの踏み込み運動の最下点付近でガイドレール(e)によりハンマーから離れる(4)。すると、伸びたスプリングのエネルギーが解放され、ハンマーがステップの底を叩く(5)。
Expectations
筑波大学では、本発明のライセンス導入による製品化・実用化をご検討いただけるトレーニング装置を開発されている企業様を探しています。本装置は足以外の部分に対しても使うことが可能です。研究者との直接のご面談によるお打合せも可能ですのでお気軽にお問い合わせください。
Patents
特許出願中(未公開)
Researchers
河本 浩明 准教授 (筑波大学大学院 システム情報系)
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