Background and Technology
ケルビンフォースプローブ顕微鏡(KPFM)は、半導体や金属などの材料開発に用いられる。KPFMは複雑な測定原理を持つことから、扱うことができる周波数がキロヘルツ帯に限られており、また近年の原子間顕微鏡(AFM)のような高速動作は難しいとされてきた。
このたび、大阪大学工学研究科所属の菅原康弘教授は、KPFMの回路構成を抜本的に見直すことで、接触電位差を測定するためKPFMのカンチレバーと試料表面の間に印加される交流信号の周波数を従来よりも高速なメガヘルツ(MHz)級とする技術を開発した。
- 測定する周波数がメガヘルツ帯になることで、半導体や材料の開発において、新しい物性の評価を可能とする。
- マイクロ秒スケールの時間分解能で表面電位/電子状態測定が可能に。
- ひとつの試料あたりの測定時間が10~100倍高速化し、解析/検品作業を効率化。
- 研究室にて、数MHz帯域における酸化チタンの表面電位の変化を測定することに史上初めて成功。
https://iopscience.iop.org/article/10.1088/2399-6528/aba477
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