免疫チェックポイント阻害剤によるがん治療における副作用である間質性肺炎の発症予測と診断に用いるバイオマーカー
Advantages
- 間質性肺炎発症リスクの高い患者のスクリーニング
- 血液サンプルからELISAで検出
Background and Technology
現在、PD-1阻害剤などの免疫チェックポイント阻害剤(ICB)が様々な種類のがんの治療に用いられていますが、その副作用である免疫関連有害事象(irAE)が問題となっています。
ICBは、抗腫瘍免疫反応のみを活性化し、がん細胞を攻撃する一方で、正常な細胞には影響を与えないことが理想的です。
しかし、ICBは時に正常な細胞に対する免疫反応(自己免疫反応)を活性化し、それがirAEの原因となることがあります。
私たちは、PD-1阻害剤を投与した患者の予後調査から、irAEの一つである間質性肺炎が特定のHLA型の患者に多く見られることに着目し、患者のHLAが提示する23,000個の抗原を同定し、網羅的に解析しました。
その結果、特定の抗原と抗体が間質性肺炎のリスク判定のためのバイオマーカーとして同定されました。
Data
Expectations
- 現在臨床検体の解析を続けているが、より精度の高いELISAの確立が必要
- ELISA確立と商用キット製品の開発に協力いただけるパートナー企業を募集中
Patents
国際特許出願中
Researchers
西川 博嘉 教授(東海国立大学機構 名古屋大学大学院 医学系研究科)
英文概要はこちらよりご確認ください。
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