特定パターンの微弱磁場(日本の地磁気の 5 分の 1 程度の 100m ガウス)の暴露により神経細胞のマイトファジーを活性化しパーキンソン病やうつ病等の精神・神経疾患症状を改善する治療装置
Advantages
- 微弱磁場でよいため低コストな装置で実現可能で副作用リスクが低い
- パーキンソン病やうつ病等の精神・神経疾患に対する新たな治療法を提供
Background and Technology
研究者は低周波微弱磁場(Extremely low frequency fluctuation of weak magnetic fields; ELF-WMF)による生理的磁気刺激により、ミトコンドリアのファゴサイトーシス(マイトファジー)が活性化され、ミトコンドリアを活性することを同定した。更に、細胞のマイトファジーをより効果的に活性化する特定パターンの微弱磁場暴露方法を新たに開発し、動物実験によりパーキンソン病およびうつ病モデルに対する治療効果を確認した。ELF-WMF が作用する特定の分子を同定し、マイトファジー活性化に至るメカニズムについて現在鋭意研究中である。
Data
- HEK(ヒト腎細胞)、AML12(マウス肝細胞)、C2C12(マウス横紋筋細胞)、Neuro2a(マウス神経芽細胞)の各細胞において、本微弱磁場の暴露によりミトコンドリアの減少を確認
- パーキンソン病モデル ASO マウスに本微弱磁場を暴露することにより運動能力が改善(左図)
- うつ病モデルマウスに本微弱磁場を暴露することによりうつ症状が改善(右図)
Patent
特許出願済(未公開)
Researcher
大野 欽司 教授(東海国立大学機構 名古屋大学大学院医系研究科)
Expectations
- 現在、試作装置を用いて動物実験で効果を実証した段階。
- 実用化開発のため協働パートナー企業を募集中。パートナー企業へ期待することは、より完成 度の高い微弱磁場治療装置を開発することであり、将来、動物実験で効果や安全性を確認した うえで治療装置として臨床応用することが目標である。
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