アルミニウム二次電池 / アルミニウムめっき

2021/10/04 14:25 By Tech Manage

二次電池の電解液としてアルミニウム系の無機イオン液体を採用

Advantages

  • 室温付近でアルミニウムの析出・溶解の制御が可能(二次電池としての作動確認済み)
  • 充放電のレート特性に優れる(一般的なキャパシタと同程度)
  • 無機塩のため低コスト

Background and Technology

 新規組成の無機イオン液体(常温溶融塩)を用いたアルミニウムの析出・溶解に関する技術。 電解液として用いた場合、アルミニウム二次電池としての応用が可能であり、80℃以下の温度域で動作し、アルミニウムの析出・溶解を容易に行うことが出来ることを確認済み。
 なお電池用途以外では、鋼鈑へのアルミニウムめっきなどの応用を想定。

本発明者の研究グループでは、塩化アルミニウム(AlCl3)系の無機イオン液体を用いたアルミニウム二次電池の研究を行ってきたが、これまでは100℃以上の作動温度が必要であり、実用的とは言えなかった。

[Ref.] Chih-Yao Chen, et al., Chem. Commun. (2018) 54, 4164-4167.
 本発明者は今回、室温程度で液性を有する新たな組成の無機イオン液体を発見し、現実的な温度域で作動するアルミニウム二次電池用の電解液としての応用可能性を見出した。

Data

    • 本発明の無機イオン液体のうち代表的なものは、融点が56.1℃であることを実験的に見出した。
    • 静置状態では30℃付近まで液相を維持可能であり、柔粘性結晶相を持つ可能性が示唆された。
    • 本発明の電解液を用い、以下の手順でアルミニウム硫黄電池を作成した;
    ▶ まず、電池正極(カソード)の作製のため、材料として硫黄粉末と炭素粉末(カーボンナノチューブを利用)を混合し、アルゴン雰囲気下130-150℃で加熱攪拌した後、自然放冷後に粉砕して硫黄-炭素複合材料を得た。 そこへさらに炭素材(カーボンナノチューブ)とPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を混合・混錬し、カソード用の合材電極を得た。
    ▶ 得られたカソード電極の特性をサイクリックボルタンメトリーで評価したところ、30サイクルの充放電中に若干の電極性能の劣化が認められるものの、それ以降、60サイクルまでに劣化度合いがほぼ下げ止まることを確認した。
    ▶ こうして得られたカソード電極と、アノード電極には純アルミニウムを用い、本発明の無機イオン液体を含浸させたガラス繊維セパレータを組合せることで、アルミニウム硫黄電池を作製した。 20サイクルの充放電の結果、硫黄あたりの蓄電容量(specific capacity)は600 mAh/gを超え、またクーロン効率はほぼ100%であった。
    ▶ 250サイクルまで充放電試験可能なことは確認済。

Expectations

 テックマネッジ株式会社では、大阪大学からの委託により、本発明のライセンス導入による製品化・実用化をご検討いただける企業様を探しています。
 本発明に関し、発明者との面談も可能です。ご希望等ございましたら何なりとお尋ねください。また、大阪大学との秘密保持契約締結による未公開データ等の開示の他、本発明者との共同研究や、一定期間における独占的または非独占的な評価のほか、実施許諾の優先交渉権等のオプション設定についてご検討いただくことも可能です。

Publications

未定

Patents

国内出願済(未公開)

Researchers

津田 哲哉 先生(大阪大学, 工学研究科, 准教授)

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