がん幹細胞を用いた標的探索・薬剤評価

2021/10/13 14:07 By Tech Manage

独自に開発した方法によりヒトがん細胞から濃縮・純化した長期継代培養可能ながん幹細胞を提供。そのがん幹細胞を用いた標的探索や薬剤評価などの共同研究を提案する。

Advantages

  • 様々な組織由来のがん細胞からがん幹細胞を濃縮・純化することが可能
  • 純化されたがん幹細胞は1年以上の継代培養が可能、標的分子や薬剤評価のアッセイに有用

Background and Technology

 難治性がんや再発・転移がんの治療標的としてがん幹細胞は注目されており、研究開発のためにがん幹細胞を得る方法は重要である。
例えば、抗がん剤を用いてがん細胞株のセレクションを行い、がん幹細胞マーカー等を確認し、抗がん剤耐性を獲得した細胞株をがん幹細胞とする方法がある。
このようにして得られたがん幹細胞はあくまでも「薬剤耐性株」であり、真のがん幹細胞なのか不明である。
また、オルガノイド培養、スフェロイド培養などの三次元培養や、癌幹細胞マーカーによる分離、さらに成長因子を添加することで癌幹細胞を誘導する方法が報告されている。
しかしながら、いずれも十分に純化されているとはいえず、真にがん幹細胞を純化する手法は未だ報告されていないと考えられる。
 本研究グループは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、がん幹細胞を効率良く濃縮・純化する方法を開発した。

Data

  • ヒト大腸がん・乳がん・肺がん・大腸がん・メラノーマ細胞株から独自の方法でそれぞれがん幹細胞を濃縮・純化
  • 細胞形態・癌幹細胞マーカーやiPS関連マーカー発現・抗がん剤耐性により、がん幹細胞の特徴を確認
  • がん幹細胞をマウス大腿部へ移植しオリジナルのがん細胞株よりも高い腫瘍形成能を確認
  • いくつかのがん幹細胞について1年間以上の継代培養を確認

Expectations

  • 現在、がん細胞株からがん幹細胞を濃縮・純化する方法を確立し、複数種のがん幹細胞株を株化した段階
  • 次ステップとして、製薬企業・バイオテック企業などパートナーとの協働を希望。パートナーが希望するがん幹細胞を本研究グループが取得・提供し、標的分子の解析や薬剤評価アッセイ、または個別化医療のための患者がん幹細胞検査技術などの研究開発について協働を希望する。

Patents

特許出願済

Researchers

前仲 勝実 教授(北海道大学 大学院薬学研究院)


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